おおひなたごう×うすた京介 SPECIAL本音TALK!

おおひなたごう先生の新作、銀河宅配便マグロに、うすた先生との対談が収録されています。両先生のファンならば必見の興味深い内容だったので、気になった所をピックアップしたいと思います。

・対談の形式

僕はあんまり人と喋るのが得意じゃないので、対談は苦手なんですが
今回はおおひなたさんが「すごろくトーク」なる大発明を考えてきてくれて
非常にスムーズに対談できました。

お題の書かれたすごろくを用意し、サイコロを振って止まったとこのお題で
話をするっていう画期的なアイデアです。
まあ、サイコロトークみたいなもんです。

(うすた京介公式個人サイトめくるめけ日々より)


・最近の漫画の表現

うすた 最近、漫画が映画っぽくなってるのが嫌なんですよ。(中略)あんまりリアルにし過ぎてもしょうがないと思うんですよね。

うすた 僕は、もうちょい昔の記号的な表現をしていきたいんですよね。目の下に雫の形を描いて“泣いてる”とか。

うすた先生の表現に関するこだわりが赤裸々に語られています。ジャガーさんの目も、「横線だけ」という記号で細やかな表情が出たりしますものね。手塚先生も話題に出てきますが、手塚先生も「漫画の人物には間接はない」(うろおぼえ)と写実にこだわる必要がないと言っていましたし。ここでおおひなた先生は、写実的な絵の例に浦沢直樹先生、漫画独特の表現の絵の例に水島先生を出して語ってます。「マグロ(実写化)へのオファーは大歓迎!」と締めていますが、ジャガー実写化に関しての話題が出てないのは、この対談の時点(7月前半)ではまだ伏せられていたからでしょうか。



劇画村塾
ストーリー漫画も描いてみたいという話の時、おおひなた先生が劇画村塾に通っていたということを明かしました。

おおひなた 俺ねえ、劇画村塾の原作コースに通ってたの。(中略)2〜3年前だけど。

劇画村塾:正式名称は「小池一夫劇画村塾」。漫画家の小池一夫が1977年に開いた漫画家、漫画原作者の養成塾。

びっくりしました。プロの漫画家が劇画村塾に通うという事があるんですね。2〜3年前というとドリル園児連載開始と同時期でしょうか。忙しい中、こんな努力もなさっているとは頭が下がります。

うすた その後のおおひなたさんの漫画、ちょっと違いますよね。『マグロ』も『空飛べ!プッチ』もベースに話の筋がある気がします。

空飛べ!プッチは連載終了する時うすた先生がサイトで『僕はコミックで読んでましたがアレは隠れた名作ですよ。原先生で言うところの「中坊林太郎」みたいな存在です。とても残念。』とコメントしてました。1巻しか発売されてないのでどこかの出版社は完全版を出してくださいお願いします。(秋田には期待しない)

・ガビーンの由来

うすた 実は僕の漫画の‘ガビーン’ていうのは、つの丸さんがルーツなんですよ。『モンモンモン』とか見てて、こうやるのかなって参考にしてた。僕はジャンプのギャグキングの出身なんですけど、あの頃ギャグキングの賞を獲った作家達は、大体つの丸先生の‘ガビーン’に影響を受けていると思います。

●ギャグキング:週刊少年ジャンプが1989年に創設したギャグ漫画賞。うすた氏は高校1年生の時に『ザ☆手抜き君対物酢御くん』で第3回ギャグキング努力賞を受賞。

つの丸先生の偉大さ再認識。聞いたことがなかったので驚きました。

・女子高生
トークテーマが女子高生。

おおひなた 俺はこのスゴロク作っておきながら全然興味ないんだけど。

うすた 僕は興味津々ですよ(笑)。

うすた先生正直すぎwここのトークは色々まずかったらしく、割愛されています。

ここで紹介した話はごく一部。8ページにわたって2人のトークがぎっちり詰まっています。2人のツーショット写真と、ジャガーさんとロム班長の描かれた2人の合作イラストもあります。
以上の分は全て銀河宅配便マグロから引用しました。

銀河宅配便マグロ 2巻 (BEAM COMIX)

銀河宅配便マグロ 2巻 (BEAM COMIX)

銀河宅配便マグロはコミックビーム連載