のだめ１６巻とドラマ化

のだめカンタービレ(16) (KC KISS)

マルレオケの新人オーディションで、ヤキトリオのポールが登場したところで終わるという、ジャンプ風の引き逃げを見せた前巻。ポールのオーディションから１６巻は始まりです。
ファゴットに追いやられつつあるバソンに、フランス人としてこだわり、ファゴットの募集にもかかわらずバソンで来たポール。最初にいきなり登場したときは、ここまで存在感のあるキャラクターになるとは思いませんでした。他にもコンマスに黒木君、ノースリーブ、ケイタイ（ソラン）など、マルレオケもＳオケやＲ☆Ｓオケのように、馴染んできたというか、親近感が湧いてきました。
あとは、のだめカレーでダイエットに成功したターニャが可愛くなったり、（中身もなんだかラブコメ仕様）リュカがフルバの紅葉並みに大きくなってたり･･16巻も見所たくさんです。

のだめの単行本のオビはいつもキャラクターの紹介をする「のだめ王国の住人たち」になっていて、16巻はコンマスのトマ・シモン。最初は読者から見て嫌な奴に映った彼ですが、オーディションでは図らずも千秋と意気投合したり、徐々に彼の人間性や想いが見えてきます。
オビには小さく、「ＴＶドラマ化＆アニメ化決定!!」とだけ書かれています。放送日や放送局も書かれておらず、異例とも言える扱いだと思います。作者も８月11日のWorking Noteで、
「のだめ」に関しては「日本編（９巻）まで」であることを条件としたので今後の創作活動にはまったく影響もない
と書いていました。メディアミックス抜きでここまでの人気作となったのだめだからこそ、ドラマに距離を置いているように感じました。ドラマも漫画も別々で楽しんで欲しいということじゃないでしょうか。
今テレビではのだめ16巻のＣＭが流れています。ドラマには全く言及せず、これもまた異例ではないでしょうか。そもそも漫画１作品の宣伝なんてめったにしません。ドラマに便乗して広告すれば効率もいいんでしょうけど、これには作者のこだわりがある気がします。
ドラマも来週の月曜日からスタート。不安も多いですが、いいドラマを期待しています。