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ベタも重なりゃ超展開 琴子の道1巻

琴子の道 1 (ヤングチャンピオンコミックス)

琴子の道 1 (ヤングチャンピオンコミックス)

森高夕次先生と松山せいじ先生がタッグを組むと聞いた時、その時点で期待せざるを得ませんでした。簡単に2人を説明すると、トチ狂った体型の女を描く漫画家と、トチ狂った展開を描く原作者。この恐ろしい組み合わせがいったいどんな話を出してくるのか楽しみでなりませんでした。
これがどんな漫画かというと、昼ドラ。単行本のオビでは「韓流ドラマ」なんて説明がされてますが、要するにそういう路線です。
主人公の少女、琴子は貧乏で、母子家庭で、歌手を目指しているんだけど才能が無くて、苛められてて!母は不治の病で!!突然交通事故にあって!!!
以上、ここまで第2話までの一部始終でした。常人なら交通事故の時点でポカーンとするんですが、むしろここからフルスロットルで突き進みます。
展開がありえないことの連続ってのもあるけど、それ以上に早さが異常。古都家に行く過程とか展開速すぎ。ポルナレフが説明する間もないほど。琴子の不幸は本来ならだったら悲しいシーンのはずなのに、琴子が不幸でいること自体がエンターテイメントになっています。だって琴子に感情移入してちゃ気が持ちませんよ。
ということで、昼ドラが大好きな主婦&授業に出ないダメ大学生にオススメの作品です。アンチ昼ドラな方は気に入らないかも。
このように、いつも通りのやりたい放題という印象をもつ原作サイドなんですが、作画サイドはいたっておとなしいです。特に奇形乳女が出てくるわけでもなく、主人公の幼児体型の女が「バーナナバーナナ」されるわけでもなく、いたって普通。
むしろ普通に上手いんですよね。全体的に丁寧に描かれている印象だし、森高先生のベッタベタな脚本を活かす登場人物の表情がいい。悪役の陰湿な表情もいいし、何より琴子がいじめられる時の戦慄っぷりが非常にグっときていい感じです。明らかにオリジナルより気合を感じられるのでこっちも重視でがんばっていただきたいです。

両先生とも連載が多いので、そこら辺ちょっと心配。