個人的な思い入れが最も強い漫画家、麻生みこと先生

先月号のメロディで麻生みこと先生の新作が掲載されました。新連載でなく読みきり新シリーズ開始。ちなみにメロディってのは白泉社から出てる女性向け漫画雑誌で、大奥のよしながふみ先生や川原泉先生などがいる雑誌です。

麻生みこと先生の前作、「GO!ヒロミGO!」。

Go!ヒロミgo! 第8巻 (花とゆめCOMICS)

Go!ヒロミgo! 第8巻 (花とゆめCOMICS)

主人公のヒロミに自分を重ねることが多かったです。いや、そう思うのはおこがましい事だと分かっているのですが。
主人公羽柴ヒロミは日本の最高学府T大生。(元ネタはもちろん東京大学だけど作中はあくまでも実在しないT大)出身は九州の鹿児島県。頑固親父に嫌気がさし、いい女になるためだけにT大に根性で合格した女。目的はイマイチあやふやでも、ヒロミは前に進んでいきます。
とりあえずハードル決めて死ぬ気で跳んだら
跳べた
キモチ良かった
(2巻より)
日々その場のノリでガムシャラに突き進むヒロミ。そんな彼女も、いつしか「ここに何しに来たんだ?」ということを自覚し、また迷走、そして暴走。
そういう彼女の姿が、予備校〜大学という時期の自分にとって指針というか目標というか、「あこがれ」ですかね。同じ地元で、地元が嫌というだけで上京する、状況は同じなのはずにやってること天と地。空回りするところを含めて全力疾走する彼女が眩しかったです。


そんな麻生みこと先生の新作、「そこをなんとか」。
2007年末、司法制度改革による司法試験合格者の増加によって新人弁護士に就職氷河期到来。主人公・改世楽子は水商売で学費を稼いで司法試験に合格した苦労人。職を求めて常連客だった弁護士の事務所を訪れます。
こっちが就活している真っ最中にこういった漫画を見せられるのはまたもめぐり合わせを感じます。