おおひなたごうを知らないならおやつを読めばいいじゃない

守山のネットラジオ - おおひなたごう◆SILVERY NOTE

「おやつ」の投稿コーナーの常連だった守山という男が
ネットラジオをやっておりまして、
それにゲストで出演してきました。

ということで、リンク先でおおひなた先生の肉声が聞けます。ちなみに自分はダウンロードの仕方が分からずまだ聞けていません。
おおひなた先生を知らない人には、「おやつ」とは何なのか、守山とは誰なのか、分からないと思いますので簡単な説明。おやつは、週刊少年チャンピオンで連載されていたおおひなたごう先生のギャグ漫画。その中で読者投稿ページがあり、守山氏(守山七生祐真氏)はそのコーナーの常連でした。*1
単行本の3巻からは、「オリキャラ」というものが出てきます。分かりやすく説明すると、キン肉マンで言うところの「僕の考えた超人」です。読者が考えたキャラを漫画に登場させるという企画です。
数々の*2名超人を生んだ「僕の考えた超人」同様、オリキャラも名キャラクターをドンドン排出します。
守山祐真氏は一・ニを争う勢いでオリキャラを量産しますが、その代表は「おれ」でしょう。

「おれ」と名づけられたこのキャラ(というか自画像)は、その後漫画に出てきます。しかも、主人公たちに立ちはだかる敵として丸々4ページ。主役級の扱いです。

こんな落書きをそのまま漫画に載せちゃう・載せられちゃうのが「おやつ」の魅力の1つです。
守山氏を始め、多くの投稿者たちが生み出した名キャラ・迷キャラの数々。しかしその中でも一番の存在感を放つのは「にせおやつ」でしょう。

生み出したのは、こちらも名キャラ「どっかのゆうれい」を生み出した死体氏。
「にせおやつ」は、おやつの主人公おやつのニセモノという、まぁベタなキャラなんですが、「ニセモノ」という使い勝手が良いポジションと絶妙なルックスのおかげか即漫画に登場します。
その後も、「おやつに訳の分からない妨害を加える存在」として完全に定着。「フハ!フハハハハ!」のキメ台詞を武器に非常に存在感のある活躍を見せます。
 
ちなみに、主人公であるおやつ君は「主人公なのにカゲが薄い」「存在感が無い」と散々イジられてきました。そのニセモノが存在感抜群とは皮肉な結果です。
4巻で行われた「キャラクター不人気投票」にて、2位に大差をつけて1位を獲得。説明するまでもありませんが、特にギャグ漫画において「嫌われる」というのはその漫画に欠かせないキャラであるという証明です。
ちなみに2位はおやつ君(主人公)。ここでも中途半端な結果で、本当にコイツはカゲが薄い

不人気投票1位の罰として、「イメチェン」を命じられたニセおやつ。しかし、反逆精神の持ち主の彼はそれを受け入れない。そしてついに投獄されてしまいます。


あぁ、刑務所にいようがその憎たらしいキャラを貫く男。彼は、その最期によって伝説の男になりました。
作者のキャラから読者が思いつき、それをまた作者が存在感のあるキャラとして命を吹き込んだのです。あぁ、この当時もっと熱心なチャンピオン読者でいたかった。
おおひなた作品は、その人気・知名度から比べネットでの言及が少ないように思います。別にネットで評価されずともおおひなた先生の偉大さに変わりはありませんが、なんか自分が寂しいんですよ。
ヤンジャンでローゼン復活で騒いでいる人。その漫画が載ってるヤングジャンプという雑誌に、飛び切りイカしたギャグ漫画家がいますよ。

■関連リンク
http://yamawaki3.com/blog/blosxom.cgi/comic/20050316_1.htm
おやつファンサイト
愛着と破壊 おおひなたごう『遺伝子レベル剣』
もしも司馬遼太郎がおおひなたごうを小説化したら…(以上2点、紙屋研究所さん)
asahi.com:銀河宅配便マグロ [著]おおひなたごう - コミックガイド - BOOK

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*1:投稿コーナーは単行本にも収録されていますが、実際誌上でどういう風だったかは自分には分かりません。チャンピオンを読み始めたのがおやつ後期からだったので。

*2:というかほとんど全ての