「つまんない言説」を「不必要」と切り捨てるつまらなさ

個人サイトで「つまらなかった」と書く必要はない。 - Something Orange
ほぼ毎日のようにSomething Orangeさんは拝見していますが、あまり「読むべき本をさがそう」と思うことはありません。全くといってもいいです。ただ、作品に対する言説そのものを楽しむために見ています。他のレビューサイトも同じく。*1
どうも僕には「必要性」を重んじるkaienさんの主張が「レビューそのものに価値を見出さないつまんない考え」だと思うんですよ。ここで僕が「つまんない」とkaienさんに向けて書く必要は無いかもしれないけど、書きたいから書きます。

(以下自分のスタンスの表明なので読み飛ばし可能)
*2。大事なのは「自分が楽しいかどうか」で、他者から見た必然性なんてクソ食らえですよ。))

「必然性」を大切にし、事実多くの人から必要とされているあなたのサイトは素晴らしいですが、中にはそういうことを無視しているウチみたいにふわゆる愛され系ブログもあるんですよ。大手・零細ひっくるめて「個人サイト」なんて一括りにされて立派な志を押し付けられちゃ息苦しくってしょうがない。

正直、今回のkaienさんの主張には怒りを覚えている。自分のブログや記事に関することには怒りを感じない。ネット上に溢れる作品への言及の中で、作品に真摯に向き合った上で「つまらない」という結論に達した全ての記事にあなたは「必要かどうか」なんて狭い了見でその全てを否定したのだ。

「漫画家は漫画を読まない」なんて事をよく聞くけど、「レビューサイトの管理人はレビューサイトを読まない」ってことなんだろうか。色んなレビューサイトを見て回ってたらこんなこと書けないと思う。


こういう記事を書いてリンクを貼るのは申し訳ないけど、以下のレビューを見て欲しい。

マンガソムリエ煉獄編 :: 本当にひでえマンガ、あるいはリアルさるまん「アガペ」

多くの石黒ファンが見てみぬフリをする石黒正数先生の黒歴史的な漫画。でも、石黒正数という作家を語る上で欠かせないであろう作品に真っ向から挑んだ記事。この記事を読んで、「不必要だから書くべきでない」と言えますか?

*1:これはあくまでも自分の話。そういう自分のスタンスを他の読者の一般像に出来ないのはわかってるけど、そういう人間もいるんだ位に思って下さい。

*2:ぶっちゃけね、ここね、自分のブログね、見てくれている人がどう思うかとかどうでもいいの。見てくれてる人には申し訳ないですね。でもね、大事なのは自分が楽しいかって事なのよ。休みたきゃ休むし、DISりたきゃDISる((ただ、DISる時は「影響」とか「誠実さ」とか「好き勝手言ったんだから当然第三者から好き勝手言われるのも覚悟しなきゃいけない」とかを普段以上に意識する必要があると思っている。