円熟した変態漫画 みつどもえ3巻

みつどもえ 3 (少年チャンピオン・コミックス)

みつどもえ 3 (少年チャンピオン・コミックス)

チャンピオン連載。
気がつけばみつどもえの変態性は行くところまで行ってしまいました。もう後戻りは出来ません。
杉崎とみつばという犬猿の仲の2人がいるのですが、この関係が凄い。みつばは「ドS」というアビリティを持ってまして、敵対する杉崎が弱みを握ると「この変態が!!」とののしります。ドSだけど実はヘタレのみつば、すぐにボロを出し今度は杉崎から「この変態が!!」の罵声。この変態が!!とののしりあう幼女たちという、ある一定の人によっては天国のような状況。
絵が上手くなっていることが、「小学生の女の子の体をねちっこく描く」というおかしな方向への進化を促しました。頭のネジが飛んだストーリーと共にの狂った世界を作り出しました。杉崎とみつばによる「スク水で乳の大きさを張り合う」シーンなんか凄いのですよ。なにが凄いって、少女の薄い乳を描く人は多いけど、みつどもえ少女のぽっこりしたお腹やヘソまで描いているってこと。「大きなお友達が食いついて桜井先生は内心嫌じゃないのかな」と思った時期が僕にもありましたなのですが、これで確信しました。桜井先生はホンモノです
モブ同然の立場から準レギュラーまで昇格した「佐藤が好きでしょうがない隊」の面々。みつどもえキャラが奇行に走る時は決まって「勘違い」から始まるのですが、こいつらは平常時ですでにマッド。臭いフェチだったり被虐されたがったり。
1巻からおかしな漫画でしたが、まだギャグ漫画の範疇にありました。それがなぜこんなことになってしまったのでしょうか。読者も製作者サイドも変態揃いというチャンピオンの魔性に見せられてしまったのでしょうか。
1巻読み返してみて、「乳首(の絵)を見られて興奮するふたば」や「パンツonスパッツ」など奇抜なものが飛び出してて、僕はそれを「萌えとギャグの化学反応」という風に認識していたんですけど、どうやらそれは間違いで、ただ単に変態漫画なんじゃね?という疑問が確信に変わりました。笑えるかどうかは読む人の変態耐性に関わってくると思います。方向性違うけど、ドクロちゃんをゲラゲラ笑えるor萌えられる人と同じ感じでしょうか。
登場人物が多いのに1人1人ありえない程キャラが立ってんのは、それぞれの変態性のほかに、登場人物の関係性をいじくるのが上手い。インパクトが強いってのは良い事。
色々な面で進化+カオス化しているので、1巻読んでパスした人はもう一度読んでみることを勧めます。