いちごの学校

きづきあきら+サトウナンキ『いちごの学校』
紙屋研究所さんのレビュー。長文ですがきづき+サトウ先生に少しでも興味のある人は必見です。
もうウチの記事は読まないで下さい。むしろ削除したい。

書き下ろし追加で元教師・元生徒夫婦物語、完結! - いちごの学校 - 真・業魔殿書庫
真・業魔殿書庫さんのレビュー。
きづきあきら+サトウナンキ『いちごの学校』: キチガイジャガシカタナイ
キチガイジャガシカタナイさんのレビュー。
今はなきアワーズプラス連載。
毎回感想を書こうとしてはグダグダになり結局あきらめる。自分にとってそんな作者の最新刊。
今回もなんて言ったらいいのやら。
落差が。
冒頭から「甘々な新婚夫婦」を思わせる始まり。しかし、この夫婦はかつて「教師と生徒」。教師と生徒の関係の中でいたしてしまった。そのことは夫で元教師の大宮壱吾(いちご)にとって「罪」であって、「そんな過去を乗り越えて僕達は今幸せです」という形になる…と思ったら全然違ってました。裏切ってしまった生徒達、いまだに会ってくれない(壱吾の)両親。後悔。これで良かったのかという迷い。ああ脆い。
ラスト1話を前に今の2人の関係が一気に崩れそうな展開になります。そこにいたるまでの壱吾の葛藤は描かれるのですが、妻のくるみのほうは明確な心理は描かれず何を考えているか分かりません。ただ、過去から一貫して彼女の壱吾に対する視線が特徴的に描かれています。物語は常に壱吾の視点から語られ彼の心情を赤裸々に描かれるのに比べ、くるみの気持ちは不透明です。そこら辺から来る緊張感が怖い。やっぱきづき先生の漫画は怖い。
壱吾視点に偏ってるのは意図的なんでしょう。罪という点では当然くるみにもあると思いますが、そこら辺は描かれず。くるみがその時々で何を考えていたかなんてのをこの先何度も読んで考えたいと思います。
学生時代・教師時代のくるみといちごのカラミのシーンなんか甘々の中で背徳感が色濃く前面に押し出されていまして、そっから妊娠バレ→その後の対処もろもろの落差がいたたまれない。
連載していた雑誌が休刊したためどういうラストになるか分からなかったのですが…ぐぐぐ、なんと言っていいのやら。最後の見開きで心臓止まりそうになりました。あの目!これを子持ちの夫婦が描いているなんて…おっかねぇ。
そういう怖い面ばかり強調してしまいましたが、2人の間の子供、葵(アオ)の存在を前向きに描かれているのがとても心温まりました。
まぁだからこその落差が。落差がなんなんだ。