今まで「私立」を付け忘れてた ゴーゴー♪こちら私立華咲探偵事務所

最近の華探が面白くてしょうがないので、雑誌の発売日から数日後という事実を吹っ飛ばして最近の話紹介をしたいと思います。ショボい事件ばかり起きる普段とは違ってスケールのでかい話でしたが、ノリはいつもと同じ感じでした。
〜テキトーなあらすじ〜
新人探偵小金田一耕太郎と華咲探偵事務所の局長華咲サヤ子(ムッチリ)、従業員高杉(渋い)、山田(メカ担当)、七瀬しおり(脳ミソお花畑)、まひろ(メガネッ娘)などがくり広げるドタバタコメディ。


小金田一君が自分のことを好きと知り、浮かれるしおり。小金田一に好意を持っているのは間接的に描かれてはいましたが、ここまで喜んでいる姿はかなり愛らしいです。当の小金田一は局長サヤ子にも惹かれていて、妙な感じで三角関係が形成されます。しおりちゃんにも好意を持たれていると言うのにフラフラしてるなんてホント小金田一死ねばいいのに

恋に浮かれるしおりちゃん
相手の好意を知ったとたん花嫁修業。見ての通り、大分ユルイ頭の持ち主のしおりちゃんですが、突然謎の覆面集団に連れさらわれます。ここから華探始まって以来の大事件が始まります。

次の日小金田一が事務所に行ってみたら、そこは荒らされて、しおりちゃんと山田さんも拉致されていました。どうやら犯人はスパイ通信社という謎の多い会社。2人を助けるために、華咲探偵事務所のメンバーはスパイ通信社の本社に向かいます。(バンタムというロボットも盗まれたのですが長くなるので割愛)

派手好きな局長は、カッコ良くスパ通まで乗り込むためにライバルである野武士銀行に「なんかカッコイイロボ的なもの」を借りに行きます。普通の銀行にそんなものある訳ないのですが、野武銀の局長はメカオタクの夢を体現化した様な人。豊富な資金でロボ的なものを無駄に作ります。
野武銀の地下にある、対債務者用巨大戦闘戦艦バルドザルト。
これでひそかに債務者を・・・狙い撃ちに!!

元々敵対する華咲探偵事務所に大事な兵器を貸す訳ないのですが、そこでサヤ子が使った手段は色じかけでした。

ムッチリ局長
    
凄く良い笑顔
ムッチリに敵うもの無し!ムッチリは正義!

バルドザルトでスパ通本社を目指す華探+野武銀の面々。好みのメカに乗り込み浮かれるサヤ子局長と、好みのポッチャリっ子の前で浮かれる野武銀局長。それを見てイライラする小金田一。しおりちゃんが好きなはずなのに、何故か局長同士が仲良くしてるのが気に入らない。新たな三角関係勃発です。こんな時に色恋沙汰なんて真面目に人質助ける気が無いのでしょうか。

スパ通までたどりついた一行。ミサイルと巨大ロボットが登場し、これから熱いバトルが繰り広げられる・・・かと思いきや、サヤ子の口車に乗せられスパ通本社あっさり陥落。サヤ子局長は偉大です。

これで終了かと思いきや、人質を助けようとした所でまた一悶着。スパ通の残党が残っていてサヤ子達を捕獲。大変だ!人質のしおりちゃんはおしっこが漏れそうなのに!!

も もれます〜!!

ぶっちゃけ尿に関してはkiss×sisには敵いませんが。(また変態扱いされるよ)
唯一残る小金田一もあっさり捕まり絶体絶命のピンチの中、現れたのは華咲探偵事務所初期メンバーで最後の1人、魚崎でした。


一見するとジャンプで良くある後出しで味方が出てくるご都合主義な展開に思えるのですが、彼とまひろの関係を考えるとこの登場はあまりにもドラマチックでした。
人の名前を覚えるのが極端に苦手で、小金田一はおろか初期メンバーの高杉、山田の名前もわすれるまひろ。その彼女が名前を覚えている、初期メンバー4人のうち今は事務所にいない魚崎。「旅に出た」ため現在事務所にいない彼の帰りを待ちいつも事務所に花を飾るまひろ。この1場面で、まひろが魚崎に思いを寄せていることが分かります。
スパ通本社で仲間のピンチを救った魚崎。彼は1年スパ通の情報を探るために本社でスパイ活動を行っていたのでした。1年以上のときを経て再開する魚崎とまひろ。

まひろの泣き顔にやられました。
スケールの大きそうな展開をあくまでコミカルに描き、最後の最後で恋人の再会なんてベタで最高なシチュエーションを持ってくるという作者の目論見に見事にハマりました。今週刊連載で一番楽しみにしているのはこの漫画です。


ここ最近のコミックバンチは、いわば外様の作家が実に個性豊かで楽しいです。マイナーからメジャーまで幅広く活躍する古屋兎丸先生にシュート!の大島司先生がバレーボールに挑戦したアタック!!、サッカー漫画のスペシャリスト(SFも)能田達規先生のオーレ!にいとう耐先生。読みきりではコミックマスターJアクメツの余湖結輝・田畑由秋先生の登場。スーパージャンプビジネスジャンプがある中、ジャンプ旧連載陣ばかりでは2番煎じどころか3番煎じになっていたので今のバンチは良い傾向だと思います。
週刊いとうタイムズは、ページ数2ページしかないんだから巻末に固定したほうがいいと思います。
華探と制服と電車 箱渡辺航先生のHP

画像引用  ゴーゴー♪こちら私立華咲探偵事務所。 渡辺航/新潮社
コミックバンチ2007年第8〜12号