この野球部は幕張以下だ! はじめての甲子園

飲み会が重なって発売日に書けなかったのが残念です。

はじめての甲子園 1 (ガンガンコミックス)

はじめての甲子園 1 (ガンガンコミックス)

私立土井中野高校は、1人しか生徒のいないさびれた学校。そのわりに校舎やグラウンドなどの設備はやたらしっかりしてます。何で廃校間近の学校がこんなに豪華なんだって思いますが、無駄な広さがさびれた高校の寂しさを更に高めます。
唯一の生徒、主人公二屋球人は亡き父との約束のためキャッチャーにこだわる高校球児。だったらなんで生徒が他にいない高校選んだんだってツッコミは無粋。これは純然たるギャグ漫画です。
校長以外で恐らく唯一の教師、アミ彦。漫画家を目指しているから野球ができないというアレな人間。美少女フィギュアをマネージャーに据えた第1話の時点で、この漫画でのポジションが決まりました。教育委員会ブラックリストに載っているらしく、一体何をしでかしたんでしょうか。
二屋君のために9人の野球特待生を迎えて甲子園を目指すことを決めた校長。最初は張り切ってたけどすぐに出番は無くなります。なんかケツ晒します
校長に呼ばれた男、一人目は五丈原竜。見た目が分かりやすいまでにチンピラです。野球経験はないけどスポーツ万能だからって選ばれたという適当さ。ギャグ漫画の中においてヤンキーは損な役回りをするという見本のような存在です。
校長に呼ばれたもう一人の特待生は一色緑。初登場でクマ退治を達成した猛者。ブラジャー、入浴、ウェイトレスと読者サービス要員なのですが、色気が全く無いのがたまに致命傷。メスゴリラ扱いはさすがに可愛そうですが、登場人物の中で最もかっこいいのはむしろ他の男性陣に問題があると思います。後の特待生はどうやら来る気配がありません。
まだ3人しか揃ってないのに練習試合を組んでしまったアミ彦。しかも相手は甲子園常連校の大東海学園。何で常連校がさびれた高校と試合するんだとツッコんだり、大東海学園の新道と二屋との因縁はスルーの方向で。そこら辺はどうでもいいんです。今後(ギャグ方面で)活躍していくであろう大東海学園の面々が登場です。1巻で活躍したのは共学だからという理由で1年だけの練習試合にノコノコ付いてきた2年生の雨四光桜。女に飢えている上に空気が読めない様です。隙あらばメス犬(生後3ヶ月)すら口説く実力の持ち主です。
この漫画は画面のいたるところに犬が出没します。カントクも犬。表紙も犬。野球よりも犬に力入れてます。部員が揃う気配も無く、甲子園の道はまるで見えず。このままギャグまっしぐらで突き進んでもらいたい。
1巻を通して、やはりこの漫画の核は良くも悪くもアミ彦だなぁと。オタク丸出しで突き進むアミ彦をガンガン読者のちびっ子がどう受け止めているか気になるところです。1巻で分かったデータでは、

●漫画家志望
教育委員会ブラックリストに載っている
●女だけの島に流されたい
●好きなタイプは血の繋がらない妹
●元カノは結婚詐欺師
●お兄ちゃんがお姉ちゃんになった間違えました。竜でした。

…絵柄は小さい子供向けなのに、アミ彦のせいで読者層がもて王のソレと同じになってしまっている気がします。