漫画の鎖国

風雲児たち 幕末編1 (SPコミックス)

風雲児たち 幕末編1 (SPコミックス)

風雲児たちは、今年僕が出会った漫画の中で一番の漫画です。順位をつけるのはどうかと思うのですが、あえて一番と言いたいと思います。
ウィキペディアで、やたら詳しく書いてあります。
風雲児たち - Wikipedia
みなもと太郎 - Wikipedia
作者であるみなもと太郎先生のことを知ったのもウィキペディアがきっかけでした。そして、古本屋で風雲児たちを見つけ、何気なく読んでみたら即ハマりました。
作品の紹介はウィキペディアに任せるとして、この漫画は何故マイナーなのでしょうか。
マイナーと言ったら語弊があると思います。でも、趣味が漫画で、年がら年中漫画ばっかり読んで、部屋の中は漫画だらけの僕が知らなかったのだから、この漫画の知名度はそれほどないと言えると思います。(ただ単に僕が無知か読む漫画が偏っていたからかもしれませんが。)
漫画を知る機会というのは、まずは雑誌があります。自分がいつも読んでいる漫画雑誌に連載されていれば、その漫画を知ることができます。逆に言えば、マイナー誌に連載していては多くの人の目にとまれないということです。コミックトムコミック乱と、ほとんど聞かない雑誌に連載されていたからこそ、風雲児たちはマイナーだったのではないでしょうか。
また、マイナー雑誌で連載されても、アニメ化やドラマ化などのメディアミックスがあればメジャーになることもあるのですが、風雲児たちはそれもありません。メジャー誌で連載されず、メディアミックスもされなければ、いい漫画も埋もれてしまう。これは今の漫画の問題だと思います。
小説の世界では、芥川賞直木賞などを取れば本の売り上げは倍増するといわれています。風雲児たちも手塚治漫画賞を取った(詳しくは違うので上のリンクを参照してください)のですが、あまり話題になった気がしません。新聞社主催の漫画賞なのでその新聞ではある程度大きく取り扱われるでしょうけど、TVなどの他のメディアの扱いが文学の賞に比べて低すぎる気がします。
他に大きな漫画賞に、小学館漫画賞講談社漫画賞などありますが、どうしても自社の宣伝という面が拭い捨てられません。
芥川賞直木賞が商業主義に走って賞の権威が低くなっているという話を聞きますが、そんなことはここではどうでもいいです。小説に比べて漫画の賞の扱いが低いと思うのです。
漫画はもともと娯楽。漫画の賞に権威なんて求めないから、面白いマイナー漫画がもっと日の目を見るための漫画賞があって欲しいと思います。
出版社の漫画賞は、たまに「それはないだろう」という漫画が賞を取ったりするのが面白くて逆にいいです



こうやってブログで紹介されることで本の普及にどれだけ関わるかわかりませんが、僕のブログで紹介されても意味がないことだけはわかります。それでもこの漫画は周りの人間に広めて行きたいと思います。