僕の彼女X(2)

昨日の日記の続きです。

謎の彼女X(1) (アフタヌーンKC)

謎の彼女X(1) (アフタヌーンKC)

ト部が椿の帰るのを待ち、2人で一緒に帰るのが日課になります。別れ際にト部は椿に自分のよだれをなめさせる、これも日課です。この時の指から滴るよだれの描写とか椿の表情とか、もう完全に植芝ワールドです。
こんな日常の中、ト部への思いを自覚していく椿。よだれ→恋なんて理解できないかもしれませんが、これは植芝理論では当然なのです。
ト部のマニアックな行動に目が行きがちですが、少年の中の純な感情が実に初々しいです。いつの世も恋愛に関して男は女に頭が上がらないものです。
ト部に告白する椿。それに対しト部は、何かアプローチをしてと頼みます。ト部が椿の彼女になる証明のアプローチ。椿はト部にキスをしようとしますが、そんなありきたりなアプローチはダメだと言います。
椿にしかできない独創的なアプローチ
一人帰ろうとするト部を、何か思いついた椿が引き止めます。ト部にはさみを借り、財布から写真を取り出します。それは、椿が中学時代に片思いをしていた女の子の写真。
「ト部!これがおまえへのアプローチだ!」
そう言うと、写真をはさみで切り刻みます。
「もう昔の思いで入らない!
 今日からト部が俺の彼女になるんだから!」
付き合ってくれとかありきたりなせりふじゃない分、男前です。
それを聞いて、ト部は嬉しさのあまり大量のよだれを出します。この時の恥じらってる顔がまたかわいいんです。
「ねえ 椿くん……椿君って……童貞?
この子は何を言ってるんだろう?告白されたら童貞かと聞き返す。
「どっ……童貞だよ!」
「そう……よかった……わたしも処女なの……
すいませんもう勘弁してください
「わたしが授業中大笑いしたの覚えてる?」
「わたしあの時
 誰かの声が聞こえてきて
 その声があんまりおかしかったから大笑いしてしまったの」
「その声はこう言ったのよ
 椿くん……あなたが
 わたしの
 生まれて初めてのSEXの相手となる男の子だ―って……

「今日からわたしは
 椿くんの彼女だよ!」
自分でも書いていて訳が分からなくなってきました。
とにかくこのマニアックで少し不思議なこの物語、おそらくSEXが物語のターニングポイントだと思いますが、2人は今だキスもしていません。そこがまたいい。2人がSEXをするとき、この物語は終わるのでしょうか?しろがねとナルミのキスのように。
この後の話も、目をつむった椿の前で全裸になったりノーパン登校したりと、ト部の奇行は止まりません。身持ちの硬さともギャップもまた、イイ。
謎の彼女Ⅹ、とてもオススメの1冊です。